



サイズは、縦106cm横116cm。紙はアルシュを止めてバガスケントに戻してみる。バガスケントにはロール紙がないので、切り売り最大の大きさの四六判を使用する。なので106cmが限界の長さ。それを超える場合は2枚繋ぎになる。106cm×58cmのパネルを2枚繋いで描くことにした。
下絵は、昨年発行の『2億年後の博物誌』の項の中にあるスケッチをベースにした。
このケンタウロスを描くための、バガスケント紙を張るパネルを作った。
一番安価なラワンベニヤを表側に貼る(画像左)。裏側は画像右のこんな感じ。木工用ボンドで接着して作る。念のため、骨組みの角材の交点はタッカをバシンッバシン。表面には、更にアクリル板を敷いてバガスケント紙を張るので、ここは安物を使います。
実は、出来たパネルが少し反ってしまった。これに紙を張ると更に反ってしまう恐れあり。反りを直すため、重石をしています。猫重石 🐈⬛
パネルに髪を張る。紙はバガスケントの #270g。結構厚い紙なので、皺なくピシッと張るのはなかなか難しい。一箇所だけ皺が寄ったが、そこだけやり直して上手く張れたということにしよう。因みに、髪の下には2mm厚のアクリル板をサンドイッチしてある。
セイレーンの全身骨格化石の図
● 制作スタート
下書きを拡大プリントし、プリントの裏側に10Bくらいの鉛筆を塗る。それを木製パネルに水張りした紙(アルシュ300g)にトレースし転写する。その後、線を追筆し簡単に陰影をつける。
アルシュに転写した線を頼りに、セイレーンの骨格部分をマスキングし、背景の黒を鉛筆で塗り潰し作業へ。
ファーバーカステル Pitt Graphite Matt 14B を2本使ってスポンジで擦り込むが、このくらいしか闇の表現が出来なかった。縦 81cm 横 76cm を塗るのに、何本使うのやら?
ここまでで、5本。サンドペーパーの#150は粗めで鉛筆の芯を削って粉末にする。その粉末を画面に指で練りつけていく感じ。黒を濃くするためにはこれくらい粗めの鉛筆粉でないと黒くならない。しかし、紙もケント紙より粗いので、気泡というか目が詰まりきらない部分が残り、紙の白が点々に現れる。そこを今度は#400くらいのサンドペーパーで削った細かい鉛筆粉を指で練りつける。この絵の背景には、鉛筆 7〜8本は使いそう。
ここまでで7本、使用。
注意点として、サンドペーパーの粗めと細めを効果的に使用することだ。粗めで濃い黒色を練りつけても、目に詰まっていかない斑点が出来る。そこに細めのサンドペーパーで削った鉛筆粉を擦り込んでいくイメージ。
右脚の描画、そして下半身部分の描画。
また、気になったら少しイジるかもしれないけど、これはこれで完成したので撮影。撮影は外の自然光で撮る。鉛筆画の黒背景はライトもそうだが自然光でも光を反射する。難しいんだよね。僕は少し上目から撮って、パソコンに取り込んでからAdobePhotoshopで歪みの調整や色の調整をする。作品を上目から撮ると歪みの調整以外あまりいじらなくてもいい。
1番上の完成作品画像は、上の画像をAdobePhotoshopで歪みの調整とモノクロにし、少しコントラストを強めに画質補正したもの。
最後に、アルシュは良い紙だけど、僕には手強い相手であった。
今日、銀座の画材店に注文していたファーバーカステルの Pitt Graphite Matt のセットが入荷したと連絡を受け、嫁さんに勤めの帰りに受け取りに回ってもらった。
そしたら、まだ入荷していない。こちらはサンプルで、入荷して本品物を購入の際返して下さい、と言われたそうです。
使って良いということなので、使わせて頂きます。
もう一度、テスト。
髪はアルシュの極細目。これがやはりケント紙に比べて目が荒いのが曲者だ。そして背景の黒の塗り潰しも何回かテストしたが、この面積を塗り潰すと紙の目に鉛筆粉が詰まっていかない。仕方なく、鉛筆を縦のストロークで塗り重ねた。案の定、そのストロークは綺麗とは呼べないものだった。
失敗だ。
鉛筆をサンドペーパーで削って粉にする際、#120番をとかってきた。それが粗いのではないか?
サンドペーパー#120番で削った鉛筆の粉をティッシュで擦り込んだものが写真右。紙はアルシュ極細目に、鉛筆はファーバーカステル Pitt Graphite Matt 14B 。
紙の白のブツブツ、分かるかな。
サンドペーパーを#600番に代えて擦り込んだものが写真真ん中。鉛筆の粉が細かくなったのか、だいぶ紙の目に詰まっているようだ。
さらに、サンドペーパー#600で削って鉛筆粉をティッシュで擦り込んで、仕上げに指でも擦り込んでみた。写真1番左。これならうまくいきそうだ。
しかし、紙自体が粗い。
前に使っていたバガスケントに変えてみよう。バガスケントだとロール紙がないので、良いきい作品が描けなくなる。絵のサイズは再考することになるが。
バガスケントに14Bの粉をティッシュで擦り込んだのち、さらに指で刷り込む。紙の毛羽立ちが少々。これはティッシュを使うからかもしれない。
テッシュをメイク用のスポンジに変えてみる。そして指で。だいぶ毛羽立ちも無くなった。
指って、やっぱり凄いな。
試行錯誤は続く。
日本でも9月半ばに販売予定だった鉛筆、ファーバーカステル Pitt Graphite Matt が、10月初めに延期されたため、待ちきれなく海外のネット通販サイトで注文してしまった。日本での販売価格より安いし、送料もお安め。ちゃんとした物がくるかどうか不安だったけど。
注文は 14B と言う一番黒の濃い鉛筆を1ダース、12本入りのだったはず。それが、何故か2ダース24本も届いてしまった。もちろん全てちゃんとした Pitt Graphite Matt の14B だった。
連絡した方が良いだろうか? 海外のサイトだから、日本語で通じるかどうか? 弱ったなぁ!実はラッキーってくらいにしか思っていない私です。イヤイヤ、それはダメでしょ👎 と自分の良心に問う今日この頃です。
どの鉛筆でいくのか、いろいろテストしています。
やはり、ファーバーカステルの Pitt Graphite Matt の入荷を待つべきか?
結構高かったよ、この画集。
ファンアイクの画集は長年欲しくて欲しくてね。でも、良いのに出会わなくて、ただただ想いだけが募りに募って。
そして、Amazon見つけたこの表紙にでこれだと思ってしまった。
良い本でしたね。
そこで、学生時代にファンアイクの模写をしたのを思い出して、その頃の写真を探していたら、出てきました。ピンボケですが、混合技法で描いたんだっけ? 本物は油絵らしいが。
1987年だから何年前だ?2022から1987を引けばいいんだ、分からん。35年?ひゃー!
当時は顔が似てなと言われたんだったなぁ。
ファーバーカステルの8Bが真ん中、ファーバーカステル Pitt Graphite Matt 14B が右側。こんなに色の濃さが違う。
次の作品のためにアルシュ極細目を水張りしたけれど、Pitt Graphite Matt の入荷までもう少し時間がかかりそう。
サンプルのそれは、もう残りわずか。
8B で描いてしまうか?14B の入荷を待つか?
その水張りしたアルシュに描く絵はセイレーンの全身骨格。
これもまた、試作の予定。
昨日、ファーバーカステルから譲ってもらった Pitt Graphite Matt のサンプルを使って、ミノタウロスの全身骨格化石に再度挑戦。
試作ということで前回投稿した作品は 91cm×45cmの大きさだった。その絵は、アルシュという紙のチェックのために描いた。そこで分かった自分のデッサン力の無さ。空想の化石の絵とはいえ、光と影が余りにも良い加減すぎた。
そこで今回は、その光と影の構成をスタディする意味と、ファーバーカステルの Pitt Graphite Matt の書き味のチェックだ。
一応まだ途中だが、画像をアップロードします。化石の質感はとりあえず置いておいて、立体感重視で描き進めたい。
紙がケントボードに描いてしまっていたため、そもそも鉛筆の乗りは悪い。そこは判断がつかないが、黒の色合いは上々。光と影のストーリーが明快になれば、メリハリの利いた鉛筆画になりそうだ。
因みに大きさはA3サイズ。
完成はこれ。9月26日